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アイの色彩検定講座22

2022/08/16

みんなおはよ~!いよいよ夏休みも終盤にさしかかってきて、みんなは、まだまだあるさ!とか、まだゴールデンウィークよりもたくさん残ってるとか、時間よとまれって叫んでいるんじゃない?もっと夏をって思ってもこの不安定な天気で困っちゃうね。

さて、今日はちょっと今までの話から離れて色彩心理の話よ。光学の基礎を築いた人がニュートンだってことはみんな知ってる?ニュートンはケンブリッジ大学の出身なんだけれど、そこにはニュートンがプリズムを持った像がおかれているわ。ニュートンは万有引力の発見、微分・積分という計算式を開発したりスーパーマンだったわけ。分光、赤外線や紫外線といった可視光以外にも光があることなどまで発見したの。電磁波というのはスコットランド人のマックウェルが1864年に理論化したので1724年に死んだニュートンはその存在をしらなかったけれど、光について多くの実験を行って、その物理的事実を多く積み上げていったのよ。

約100年の世代が違うんだけれどゲーテという文学者がいるわ。「若きウェルテルの悩み」「ファウスト」などを描いた大作家よ。彼はなぜかニュートン光学に異を唱えたの。そこであくまで物理的法則を解明していったやり方に対して、人の目を通した色彩学を研究したのよ。今では物理法則としてはニュートンが正しくてゲーテは間違っていたことがわかっているんだけれど、ゲーテの問題提起は価値あるものとして認識されているわ。例えば、白と黒が無彩色であることはみんな知っているよね。白黒の細かい縞模様を見ると何やらニジニジした色が見えてこない?人の目には間違いなく見えてるんだけれど、機械で測定しても色は見えてこないの。その色はあくまでみんなの脳が勝手に作り出したものなのよ。キャー、それ幻聴や錯覚なの?と思うかもしれないけれど、ほとんどすべての人におこるので、人間の知覚の構造に原因があると思われるわ。こういった人間中心の色の解明をゲーテはしたかったのね。ただゲーテはニュートンを否定しちゃったのが間違いだったのよ。ニュートンの解明した物理的事実の上に人間の知覚があるの。現在では次第にそんな人間の知覚の仕組みが解明されつつあるのよ。

明日はこれに関して試験によく出る現象について話すね!